【インタビュー】GIRL’S KEEP CLIMBING #4 近代五種・フェンシング選手 才藤歩夢

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あなたは近代五種という競技をご存知でしょうか。馬術、水泳、フェンシング、射撃、ランニングの5競技を1日でこなし順位を決めるこの競技。日本ではまだ、知っている人の少ないマイナースポーツです。
そんな近代五種で2020年、東京五輪への出場を目指す22歳の女性、それが才藤歩夢さんです。
メダル獲得が期待され、世界で活躍する選手でありながら、話すと控えめで謙虚。そんな才藤さんの競技への向き合い方や考え方から、目標に挑み続けられる理由を探ります。

 

一度も辞めたいと思ったことがない

同じく近代五種選手であったお父様から「やってみれば?」と競技を勧められたとき、才藤さんは小学3年生でした。
自分1人で戦う種目もあれば動物のコンディションが関わる種目もあり、陸もあれば水中もある……と、まったく異なる種目が組み合わさるこの競技。想像しただけでも大変そうです。

しかし、それから10年以上、辞めたいと思ったことは一度もないと言います。
「続けられたのは5種目あって飽きないからですかね。1種目だと飽きていたかもしれない(笑)」
5種目ある競技の中で、才藤さんが最も得意な種目はフェンシング。所属する早稲田大学のフェンシング部では女子主将を務めるほどの実力。東京五輪では近代五種とともに世界的にも稀な2競技での出場を目指しています。

また、1番楽しく取り組めるのは馬術。「動物を相手にする種目なので思い通りにいくときもあれば、もちろん、うまくいかないときもあります。でも、私の意思が馬に伝わって呼吸が合うと最高のパフォーマンスができてうれしいし楽しいですね」

 

ハードな毎日が辛くないのは目標があるから

日曜日以外は毎日練習。1日に2~3種目の競技のトレーニングをしているそう。

練習場所は自分で確保。練習施設の予約状況をチェックしてスケジュールを組んでいるのだとか。

練習だけではなく大学の授業もある才藤さんのスケジュールはかなりハードに見えます。「辛い」と思うことはないのか聞いてみると、「ないですね」ときっぱり。「強いて言えば卒論が大変なことくらい(笑)」と大学生ならではの悩みを明かしてくれる一幕も。
「悩みも本当にありません」と、強い眼差しで淡々と語る才藤さん。自分のやるべきことがハッキリしているからこそ、迷いなく充実した毎日を過ごせるのかもしれません。

 

楽しむことが1番

才藤さんのモットーは、何事も“楽しむ”こと。「試合も楽しむようにしています。“絶対に勝ちたい!”という心情で挑むときよりも、ラクな気持ちで楽しみながら戦えたときのほうが、成績がいいんです」
日々の大変さに追われ「自分がやりたいことさえ、楽しめなくなった」「毎日が満たされない……」と悩むことは誰でもあるでしょう。しかし、どんなことにも楽しさを見出して取り組むことができれば、日々の充実感を取り戻せるかもしれません。

とはいえ、ついついネガティブな感情が先にきてしまうこともあります。そんなとき「楽しまなくちゃ」と思う必要はありません。いろいろな決めごとはつくらず、シンプルな気持ちでいること。ジンクスをつくらず「考え過ぎないで、素直に戦いたい」と話す才藤さんの姿勢からはそんなヒントがもらえる気がします。

ご褒美はタピオカ!?

“ご褒美”を先に決めておくことも、彼女のモチベーションにつながっているそう。「この練習が終わったら……」「今週末は……」「この大会が終わったら……」と細かく設定しているのだとか。
「おいしいものを食べているときが一番幸せ。食事制限をしていないのでお休みの日は高校時代の友だちと話題のグルメスポットに行ったり、ショッピングをしたり……特別なことは本当に何もしていないですよ。話すことも面白かったTV番組の話とか、普通のことです(笑)」

そんな彼女がいま一番ハマっているのはタピオカ。いろんなお店を巡ってタピオカを楽しんでいるそうで、買いに行けば、“今飲む用” “帰りながら飲む用” “家で飲む用”と大量購入。海外でもタピオカを飲むほどのハマりっぷり!
こんなふうに好きなものをとことん追い求めるのも、何事も楽しんで取り組む才藤さんらしい。仕事だけではなく、日々の何気ないことも全力で楽しむことが、日々を充実させる秘訣なのかもしれません。

 

「かっこいい女性」になるために

最後に「近代五種選手としては、五輪にこだわらず、大会で成績を残して海外で活躍したいです。あと、女性から憧れられるようなかっこいい女性になりたいですね」と将来の目標を語ってくれました。

せっかく夢に近づいても繰り返しの日々の中で「自分のやりたいことをやっているはずなのに、充実感が得られない……」と、漠然と気分が落ち込むこともあります。
そんなときは、才藤さんのマインドを参考に、難しく考えすぎずシンプルに“楽しむ”こと。それが、夢を追い続けるために大切なのかもしれません。