
考えないようするのはダメ?「不安な気持ち」を解消する5つのコツ
新しいことに挑戦するときは、不安がつきもの。しかし、レジリエンスが高い人は、不安な気持ちをバネにして自分の力を発揮することができるのだそう。
一方で、心配すればするほどネガティブな思考にとらわれ、不安な気持ちが膨らんでしまいます。そのせいで、挑戦することをやめてしまう人もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、児玉光雄 著『逆境を突破する技術「折れない心」を科学的に習得する極意』を参考に、不安を解消する5つの具対策をご紹介します。
脳は否定形を理解できない
ハーバード大学(米国)のダニエル・ウェグナー博士が、シロクマのリバウンド効果という心理実験を行ったのだそう。その実験では、被験者は「シロクマについて考えないように」と指示されます。しかし、被験者が必死になってシロクマについて考えないようにすればするほど、脳では強くシロクマがイメージされ強く記憶されたのだそうです。
例えば、怖い画像や苦手なものを見てしまったときに「早く忘れたい」と思っているのに、どんどん記憶が鮮明になってしまう。そんな経験は、誰にでもあるのではないでしょうか。
なぜ、こんな現象が起こるかというと、画像イメージの記憶をつかさどる右脳は否定形を理解できないからなのです。
これは、スポーツやプレゼンでも当てはまるそうで「絶対にこんな失敗はしたくない」とイメージすればするほど、脳はその失敗した場面をイメージし、意識してしまうのです。
不安を解消するための具体策
それでは、そんな不安を解消するためにはどうしたら良いのでしょうか。ウェグナー博士は、不安解消のための具体策を5つ提唱しています。
・考えることをやめて行動する
思考するのではなく行動することで、気が紛れて不安の解消につながります。
・不安を棚上げする
いったん浮かんできた不安を棚上げすることで、不安に囚われず距離を保つことができます。
・ネガティブ思考と真正面から格闘する
嫌なことに自分から挑戦することで、不安への耐性がつきます。
・瞑想する
瞑想を実行することで、心のゆらぎを整えます。
・その不安を忠実に日記に記す
心の中を書き出すことで、その不安の正体を明らかにします。もちろん、正体がわかったら打開策も書き出します。
この具体策から自分にあった方法を見つけ出すことで、不安は簡単に解消できるのだそう。
この他にも、ミシガン大学社会調査研究所(ISRTUM)の研究では、実際に職を失うよりも、「職を失うかもしれない」という不安の方が健康に悪影響を与えるといわれています。
不安にとらわれるのではなく、一度客観的になってその不安を見つめ直すことが、いちばん大切なのかもしれません。
【参考】
※ 児玉光雄 著『逆境を突破する技術「折れない心」を科学的に習得する極意』(SBクリエイティブ刊)
【画像】
※ Marcos Mesa Sam Wordley/ shutterstock
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