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実はルールがあった!「何卒・どうぞ」の使い分け方とは

2018.05.03 21:30

メールなどで「よろしくお願い申し上げます」の前に“どうぞ”“何卒”を付けていますか? 実はこの2つには違いがあるのですが、どちらもなんとなくで付けているために、全体としてやや不自然な文章になっている事もしばしば。

そこで今回は企業のマナー講師の経験を持つ前濱瞳さんに、2つの言葉の意味とその使い分け方を教えてもらいました。ビジネスシーンを想像しながら、使い方を参考にしてみて!

お願いの前には「どうぞ」のほうが一般的

“どうぞ”にも2つの意味合いがあります。

試食などを進める場合に使う“どうぞ”と、誰かに何かをお願いする場合に使う“どうぞ”です。同じ言葉ですが、意味のニュアンスが若干違うのがポイントですね。

“どうぞ”はどちらかと言えば口語として使用に適した言葉です。ですので、打ち合わせの時など一般的なビジネスシーンでは“どうぞ”を使うようにすると良いでしょう。

丁寧で強いお願い・気持ちを伝えたいなら「何卒」>「どうぞ」

“何卒”は“どうぞ”と意味合いは同じなのですが、“どうぞ”よりも更に強いお願いのあるときに使います。時代劇などで殿様に家臣がすがり「殿!何卒!!」と言っているシーンを想像すると分かりやすいかもしれません。

「どうぞよろしくお願いいたします」よりも、確かに「何卒よろしくお願いいたします」の方がパワーを感じますよね。

何卒とどうぞの使い分けはどうする? 

この2つの使い分けですが、お願いする内容や相手の立場を考えて使い分けるのがベストでしょう。

“どうぞ”よりも丁寧で誠意が伝わるとはいえ、常に“何卒”を使っていると押しが強いと思われたり、心を開いてない、硬すぎると思われたりする可能性もあります。

通常は“どうぞ”を使い、相手に負担を掛けるお願いごとをする場合などは“何卒”を使用するといいでしょう。その時々のタイミングや内容によって臨機応変に使うことで、言葉の持つパワーをコントロールすることができそうですね。

 

普段何気なく使っている“どうぞ”と“何卒”の2つですが、話をする内容や相手との距離感をしっかり見極めたうえで使い分け、デキるビジネスパーソンを目指しましょう!

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【参考】
※ 吉田裕子監修『品よく美しく伝わる「大和言葉」たしなみ帖』(永岡書店)

【画像】
※SmartPhotoLab、tsyhun、nd3000 / Shutterstock