
できないと思ってしまう人へ、自分を変えるヒントは「記憶」にあった?
“同じ後悔を繰り返してしまう”、“何度頑張ろうと思ってもなかなか変われない……”
誰もが一度は考えたことのあることだと思います。なぜ人は同じような失敗を繰り返してしまうのでしょうか。
今回は、宇都出雅巳 著『自分を変える「脳」の習慣』を参考に、“できる自信”をもつ方法をご紹介します。
そもそも脳は「新しいことはしたくない」
何かにチャレンジしようとしても“できない”という思いが先立ってしまう。
世の中には、こんな悩みをもつ人がたくさんいます。そして、そんな自分を悲観する……。
でも実は、“できるだけ考えずに何もしない”というが、脳にとっては理想の状態。
つまり、“できない”と思ってしまう人は、ある意味、脳の要求に正しく従っているともいえるわけです。
「できない」は記憶による思いこみ
具体的にできない理由を持ちだすとき、脳は記憶のなかの失敗経験から似たものがなかったか探します。
“できる”よりも“できない”が先に出てきてしまうのは、思考や行動にエネルギーを無駄遣いしないために、脳が“できない”ことにしたがっているからです。
そして、一度“できない”と思ってしまうと、失敗した記憶の連鎖がはじまり、“できない”がどんどん強くなってしまいます。
そうすると、そこから抜け出すのは至難の業。
こうして、“できない”自分がつくられていくのです。
でも、よく考えてみると、この“できない”をつくっている原因は、ほかでもない自分の記憶だということがわかります。
つまり、“できる自信”をもつためにあなたが変えるべきなのは、“自分”ではなく“記憶”なのです。
「できなかった」を「できた」に変える
でも、記憶を変えることなんてできるのでしょうか。
答えは、イエスです。ただ詳しくは、記憶を上書きするといったほうが正しいのかもしれません。
いままでに、うまくいなかったことを思い出してみてください。
確かに過去では失敗してしまったかもしれません。でも、それは、いまでもできないことですか。
昔は“できなかった”と感じたものも、あらためて考えるとその経験をしておいて正解だった、ということもあるでしょう。
それに、“できなかった”が目立っているだけで、実際には“できた”こともあるのではないですか。
記憶のなかにある“できない”の原因を、“いまならできる”、“これはできていた”と上書きする。そうすることで、脳が“できない”の理由を探し出せず、結果として“自分ならできる”と思うことができるのです。
“できない”と思ってしまう原因は、その人の性格ではなく記憶にあるのです。
新しいことに前向きに取り組むためにも、過去で“失敗した”と思っている記憶を“できた”に変えてみてください。
【参考】
※ 宇都出雅巳 著『自分を変える「脳」の習慣』(SBクリエイティブ刊)
【画像】
※ Antonio Guillem / shutterstock
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