
「武士道」から現代の日本人が学べる大切なこととは
旧5,000札にもデザインされた新渡戸稲造は、著書「武士道」にて”武士道は、文字に書かれた掟ではない”といわれています。
今回は、そんな「武士道」を斎藤孝が監修した『1分間武士道』を参考に、グローバルが求められる現代でも日本人としての尊厳を持って生きていく方法をご紹介します。
武士道が消えない理由
約150年前の明治維新によって武士は姿を消し、平和な現代に生きる私達にとって「武士道」は関係ない考え方だと感じる方も多いとは思います。時代も価値観も全く違うにも関わらずなぜ「武士道」という言葉は今も消えることなく、残り続けているのでしょうか。
理由は2つです。
一つは武士道が、単なる支配階級の倫理規定ではなく、民族や時代を問わない人類共通の心性を磨き抜かれた理想として体系化しているものだからという理由です。簡単に言えば、「強くありたい」や「誇りを持って生きたい」などのいつの時代の誰しもが思う、普遍的な価値観であるということです。
もう一つが自分探しのツールであるということです。あらゆる日本人の特性を、神道、仏教、儒教で練り上げたものが武士道なので、グローバル化に伴う、わたしたち日本人としてのアイデンティティを明確にしたい時に、『武士道』のような日本人についての深い考察をしたものは参考書として役目を果たすのです。
武士道、それは自分に課した生き方のルール
「武士道」は何か文字に起こされた考え方ではありません。
江戸時代にあった「武家諸法度」は「武士道」ではありません。「武士道」は、歴史の中で自然と育まれ、磨かれてきたものであると新渡戸稲造は述べています。
武士道の源泉は、「常に死の覚悟を持つこと」や「命より名を重んじること」に代表される戦士特有の倫理にあると考えられていますが、そこに仏教などの様々な教えが加わり形作られたものが「武士道」なのです。
誰かが決めたものではなく、様々な教えから作られた生き方、それが「武士道」なのです。
現代における武士道
文字で書かれたものではなく、そして自然と育まれ、磨かれてきた「武士道」は時代と歩調を合わせて変化し、親から子、子から孫に語り継がれながら磨かれていきます。
誰かの平凡な教えが少しずつ磨かれ、重なり、そして非凡ともいえる「武士道」に至ったのです。
グローバル化が広がっていく中でも、あなたの考え方は日本人としての尊厳といえます。自信を失うことなく、あなたらしく生きていきましょう。
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※ IVANCHINA ANNA / shutterstock
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