
防災グッズ、本当に必要なものは?役立つ「必需品」リスト&収納術
地震や台風などの災害時に自分を守ってくれる防災グッズ。もしもの時のためにまとめておきたくても、「なにが本当に必要なのかわからない」とお悩みの方も多いはず。
そこで今回は、インテリアブロガーや整理収納アドバイザーなどお部屋づくりのプロが必要だと感じたアイテムと、実践している上手な収納方法をご紹介します。
今見直したい防災グッズ!役立つ「必需品」リスト
(1)衣類、身だしなみ系の小物類

出典: GATTA
整理収納アドバイザーの七尾 亜紀子さんは、地震をきっかけに防災用品の見直しを行ったそう。
「使っていないハンカチや靴下、髪をまとめるゴム、くし、ヘアターバンや生理用品などの小物類は避難バッグに必須。使っていないタオル、レジャーシート、歯磨きセット、ポケットティッシュなどもあると便利ですね。
そしてこれらの荷物は使っていないエコバッグなどにひとまとめにするのがおすすめです」
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(2)トイレグッズを入れる袋

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災害時には、避難所生活を免れない地域も発生します。また、避難勧告は出ない地域でも震災のときには、水が長期間使えないことも。
インテリアブロガーのsumikoさんによると、そんなときに最も通常生活と異なることは”トイレの共用”だそう。
「想定して、防災リュックにはトイレットペーパーとサニタリー用品を準備しておくことは必須。とはいえ、トイレットペーパーをそのまま抱えて移動するのは、気がひけるものです。黒っぽい巾着などを用意しておくと、スムーズに持ち歩きやすくなりますよ」
(3)大きな避難リュックと持ち運びの小さなバッグ

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防災グッズを一つ一つチェックして、大きなリュックに詰めて取り出しやすいところにセッティング完了! と思いきや、実際にはちょっとした移動など、大きなリュックは不要だけれども、必要最低限の災害グッズを持ち歩きたい。そんな状況も多いもの。
インテリアブロガーのsumikoさんは、大きなリュックに入れた避難グッズとは別に、小さなバッグがあると便利だと言います。「重要な連絡先のメモや小銭、飲料水やコンパクトな食べ物、軍手とマスクとホイッスル……と、最低限身につけておきたいものを準備しておくのがいいですね。
リュックと併用しても便利ですし、これだけで持ち歩いても安心です」
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(4)タブトラッグス

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2018年9月に起きた北海道胆振東部地震を経験した北海道在住の整理収納アドバイザーmaikoさんは、子どものおもちゃの収納や洗濯カゴとして愛用しているタブトラッグスが活用できたと言います。容量はLサイズが38リットル、Mサイズが26リットルです。
「地震直後、断水に備えて浴槽に水を貯めましたが、それに加えて数個のタブトラッグスに水を貯めることができたため、少し安心材料になりました。
防災の目的だけに、“容量が大きく水を貯めて運べる”ものを置いておくにはかさばるため、普段は収納用品として取り入れておくと、いざというときに役立てることができそうです」
(5)電池式のイルミネーショングッズ

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また、クリスマスグッズとして持っていた電池式の“イルミネーションLED”ライトも重宝したそう。
電気がないまま一晩越すことになった場合に使おうと思っていたのだとか。「もちろん、停電の対策として懐中電灯やランタンの準備がありましたが、少しでも心のゆとりになればという想いからでした。
正直、もっと大変な思いをしている人がいるなかで、命の危険もない状況の自分たちが、心のゆとりなんて贅沢なことを言っている場合ではなかったのですが、実際に災害の中に身を置くことになり、思っていた以上に心の負担が大きかったということは、紛れもない事実でした。特に子どもがいる家庭には、そういった配慮が必要だと強く感じました」
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(1)用途によって「2つに分けた」収納を

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災害時にライフラインがストップした状態の中でも、無事に過ごすために必要不可欠な“防災グッズ”。全てを“防災グッズ”とひとまとめにして収納するだけでは、実際の場面で素早く活用するのは難しいもの。
インテリアブロガーのsumikoさんは、分かりやすいように“持ち出しグッズ”と“備蓄品”と区別しているそう。
“持ち出しグッズ”は、災害時に急遽避難するとき1日はしのげる程度のモノを指します。玄関など外へ出やすい場所に、靴やヘルメットと一緒にとにかく取り出しやすく収納するのがコツ。
“備蓄品”は、災害のあとで長期にわたりライフラインがストップした場合に、自宅での生活、または長期間の避難場所での生活に備えるモノを指します。ほかにも、普段から各家庭にある日用品のストックは、物流の混乱時の備えとしても活用できそう。
納戸などに、一緒に収納しておけばわかりやすいですね。
(2)「一覧表作成」で毎年の見直しをラクに
また、防災グッズは定期的に中身をチェックして、良い状態をキープすることが必須だそう。
一覧表をつくって、“作動のチェックが必要なもの”や“消費期限のチェックが必要なもの”が、パッと見るだけでわかるようにしておくと、見直しやすいですね。
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(3)災害用食品は完全に日常的な食品と区別する

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災害の備えを考えるとき、防災グッズよりもさらに難しいのは水や食料などの備蓄品。
インテリアブロガーのsumikoさんは、15食分を普段使いの食料とは完全にわけて非常食として保管し、食品以外の備蓄品である水や簡易トイレやポリタンクやカセットコンロなどと一緒に納戸にひとまとめに収納しているそう。
冷蔵庫にあるものや日常的に使っている乾物などのストックを足して、災害時には一週間分の20食程度の食料があることを目指しているのだとか。食料を実際食べるのは、本当に災害が起きたときと賞味期限切れのときだけで、日常的に食べないため飽きる心配はせずに内容を固定化することも可能になったそう。
半年に一度賞味期限の切れたものを新しく買い直し、同じものを入れ替えるだけで、sumikoさんにとっては魅力的な管理法として落ち着き、完全に別室に収納するようにしているそうですよ。
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インテリアのプロが実際に揃えている防災グッズ。ぜひこの記事を参考に、防災グッズと収納方法を確認してみてくださいね。
※ こちらの記事はGATTAの過去掲載記事をもとに作成しています。
【画像】bee / PIXTA(ピクスタ)